スペイン語教科書にはない「いつも・めったに」頻度表現
スペイン語学習中、「いつも〜するよ!」や「めったに〜しないかなぁ」など頻度を表す場面はたくさんありますよね。
教科書にも複数登場する「頻度」を表す単語ですが、実は教科書にはのっていない表現も存在するのを知っていましたか?
今回はスペイン語での「頻度」の表現をご紹介します!
教科書での表現と、カジュアルな表現を一緒に見てみましょう。
スペイン語で”頻度”を表現する!🇪🇸👇#エステルスペイン語 #スペイン語 pic.twitter.com/z24gQEmJlv
— Ester エステル🇪🇸スペイン語 (@esuterusupeingo) December 26, 2022
頻度表現「いつも」
日本語同様スペイン語でも「いつも」使われる表現ですが、意外と一つの単語しか知らなくて同じ単語を連発している人が多いです。実は私も・・・・
教科書では教えていない「いつも」をご紹介します。
①Siempre
スペイン語学習者であれば、教科書で必ず見たことのある教科書での表現です。
「いつも・ずっと・どんなときも」など高い頻度を表します。
②Un día sí y otro también
同じく「いつも」を意味します。こちらは①siempreに対して、ネイティブが使っているカジュアルな表現です。
直訳すると「ある日も、そして別の日も」となり、直訳のままでも頻度の高さがわかります。
似た表現にUn día sí y otro noがあります。こちらは「いつも」ではなく、「1日おきに」を意味します。
頻度表現「たいてい」
いつもと同じような意味合いで使われる「たいてい」
何かアクションを起こすときに使われる頻度表現です。
①Casi siempre/A menudo
「たいてい」を説明する教科書での表現です。8割くらいの頻度を表します。
Casi siempreは直訳すると「ほぼいつも」、A menudoは「たびたび」を意味し、
日本語訳ではどちらも「たいてい」と説明できますがCasi siempreの方が若干頻度は高めです。
Menudo単体では、形容詞で「ごく小さい・些細な」を意味します。
②Cada dos por tres
「たいてい」を意味するカジュアルな表現です。
直訳すると「2×3ずつ」や「3につき2ずつ」となり、文字通り高めの頻度であることがわかります。
スペイン語での語源に関しても諸説はいくつかありますが、「何かが3回のうち2回は起こる」というものが存在します。日本語の直訳と同じイメージですね。
似た表現にEn un dos por tres「たちまち・あっという間に」があります。
頻度表現「めったに」
①Raramente
教科書での表現で、「まれに・めったに〜ない」を意味します。
形容詞raro「まれな・奇妙な」から来ている副詞で、Raramenteも「奇妙に」の意味も持ちます。
文脈に注意しましょう。
元々「めったに〜ない」を意味するため、例文のように「怒らない」と言いたい時にはNOは不要です。
②De uvas a peras
「めったに」を意味するカジュアルな表現です。
直訳すると「ぶどうから洋梨まで」です。日本語にすると意味がわかりませんね・・・。
語源はぶどうと洋梨の収穫時期です。
ぶどうの収穫時期は9月ごろ、洋梨の収穫時期は10月終わりごろと1ヶ月ほど期間が空いています。
この期間の長さから「めったに」を表しています。
長い期間を表すのに別の食べ物に置き換える表現も存在します。
- De higos a brevas 「秋イチジクから夏イチジクまで」=「めったに」
- De uvas a brevas 「ぶどうから秋イチジクまで」=「めったに」
年に2回収穫するイチヂクですが、秋イチジク(higos)から夏イチヂク(brevas)が実るまで
長い期間がかかります。
また、9月ごろに収穫のぶどうから10月ごろに収穫の秋イチジクも期間が空いていますね。
頻度表現「まったく」
①Nunca
教科書での表現で、「まったく〜ない、絶対に〜ない」を意味します。
こちらも元々「まったく〜ない」を意味し、例文のように動詞の前にNuncaを用いる場合Noは不要です。
ただし、Nuncaを動詞よりも後に用いる場合は「No」と二重で表現できます。
②En la vida
カジュアルな表現です。
多くは完了形と一緒に用いるときに「まったく〜ない」を意味します。
「人生で」と直訳するように「人生で一度もない」=「まったく〜ない」という意味で使いましょう。
例文のように動詞の前に「No」や「Nunca」などを用いることで二重表現ができます。
「まったく〜ない」の意味以外にも、直訳の通り「人生で」の意味で使うこともあります。
文脈に注意して、しっかり判断しましょう。
「いつも」でご紹介したSiempreですが、実はいろいろな使い方があります。
組み合わせる前置詞を変えるだけなので、ぜひ一緒に覚えましょう🌟
- Para siempre 永遠に、生涯
- Por siempre ずっと
- Desde siempre 昔から
- ¡Hasta siempre! お元気で!
- Hasta siempre! さようなら
スペインに住んでいた頃、当時のスペイン人の恋人に星を見ながら
Vamos a estar aquí para siempre.「永遠に一緒にここにいよう。」
なんて言われてときめいたこともありました。笑
今となっては彼はexであり、No volveré a verlo por siempre.でしょう・・・。
Exは前置詞で使われる場合「旧の、前の〜」を意味しますが、
名詞になると「元恋人」を意味します。スペイン生活で必ず出てくるであろう単語です!
¡Hasta siempre!はしばらく会えない相手など、
長い別れになってしまう相手に対して使います。
「いつでもすぐに会いたいと思ってるよ」という気持ちが込められています。
また、テレビ番組の最後に「また会いましょう!」の意味でも使います。
カジュアルな表現と聞くと「覚えにくいだろうな・・・」というイメージを持つ人も多いですが、
頻度を表す表現は意味を考えるととても覚えやすいものばかりです。
ぜひ教科書で出てくる表現だけでなく、ネイティブも使うカジュアル表現を使ってみましょう!
それではみなさん、Adiós, ¡Hasta siempre!