スペイン語で「忘れる」ってまさかOlvidéと言っていませんか?
スペイン語ならではの時制でこれは間違いなんです!
では、どのように日本語のような「忘れちゃった」・「忘れた」をスペイン語で表現するのでしょうか。
今回はスペイン語で「忘れた」を表現するフレーズをいくつかご紹介します
【Olvidéは間違い】「忘れた」ってスペイン語で?
日本語では「忘れた」と言い、そのまま動詞Olvidarの過去形を使いolvidé「忘れた」と表現してしまう人も多いのではないでしょうか。
実は私も2年ぐらい間違えて使っていたことがあります。
動詞Olvidarを使って「忘れた」を表現しなければならないのですが、時制を間違えると、意味合いが異なってしまい、日本語とは全く違う意味になってしまうのです。
今回はそれらの時制に気をつけながら、ご紹介していきます。
「忘れた」の表現その① Se me ha olvidado
日本語でいう「忘れちゃった」に相当します。
ど忘れしてしまった時によくネイティブが使う表現の一つです。
忘れたことをOlvidarの後におき、忘れた物の単数・複数形に合わせてHaberの活用Ha hanに変えます。
直訳すると「〜ということが私を忘れさせた」をいう意味になり、
事故的に私に忘れさせられてしまった→つまり、「忘れちゃった」という意味になります。
me の部分を忘れた主語(文法的には主語ではない)を変えれば、あなたが忘れた・彼女が忘れた・etc
など変化させることができますので、是非使ってみてください
- Se me han olvidado las llaves.
- Se me ha olvidado echar sal.
- Se me ha olvidado su nombre.
Olvidarの使い方に気をつけよう
では、他の時制などでOlvidarを使ったらどのような意味になるのかをみていきましょう!
He olvidado 〜
Se me ha olvidadoと同じ表現ですが、自発的に意図して忘れたニュアンスになります。
別れた恋人のことや思い出、嫌だったことを故意的に忘れる際に使うニュアンスになります。
ですので、鍵を忘れて!名前を忘れちゃった!などの状況は誰も意図して忘れようとせず、うっかり、事故的に忘れてしまう物なので、このフレーズはこのような状況では使用することができません。
- Se me ha olvidado su nombre.
- He olvidado su nombre
この二つのフレーズには大きなニュアンスの違いがあるのが分かりますか?
1はうっかり忘れちゃった
2は忘れようと努力して、忘れたのニュアンスになります。
区別できるようにしていきましょう!
A:Me gustaría ir al restaurante que me contaste antes donde fuiste con tu ex novio.
¿Dónde está este restaurante?
あなたが前に元カレと行ったレストランへ行ってみたいんだけど、どこにあるの?
B:Ah lo siento pero no quiero recordarlo. He olvidado sus cosas.
あぁ、ごめんなさい思い出したくないの。もう彼のことは忘れたから
olvidé
よく使ってしまう表現ですが、間違いです。
日本語で考えるとあってそうな気もするのですが、日本語と違うニュアンスになるので、注意が必要です。
こちらの形は過去形で、過去に起きたことだが、今はわからない。というようなスペイン語独特の表現です。
「忘れた」という行動は過去にあったという意味であるが、今は「まだ忘れている」か「思い出した」を言及していません。
過去に「忘れた」という行動があっただけ。ただそれだけ。今に関してはわからない。
というようなニュアンスがあります。日本語とは全く異なるので、困惑しちゃいますね・・・
その為、「この人の名前を忘れちゃった」「あ、鍵忘れた」などは言えません。
これらの表現は全て完了形を使うということがわかったと思います。
Olvidéはしばしば、ただの過去の事象について話す時だけ使われます
A Ayer te llamé para consultar. ¿Pero por qué no lo cogiste?
昨日話したくて電話したんだけど、どうして電話に出なかったんですか?
B Lo olvidé cuando llega.
ついた時忘れたわ
「忘れた」の表現その② Lo tengo en la punta de lengua.
直接的な「忘れた」の表現ではありませんが、ネイティブがよく使う表現の一つです。
en la punta de lenguaは舌先を意味し、「舌先まであるんだ」という意味になります。
日本語で「出かかっている」「わかるんだけど、なんだっけ、。。えっと、あれだよ!」
みたいに、出かかっているけど、なかなか思い出せない時にスペイン語では舌先を使って表現します。
思い出せそうで出せてない状態で、舌先まである。という意味で、間接的に「忘れてしまった」という意味になります。
ちなみにLo は前に話したことを指すので、日本語の「あれだよ!あれ!」みたいなニュアンスになるかと思います。
A:Oye! Como se llamaba tu colega que había comido 10 hamburguesa.
Lo tengo en la punta de lengua. R…Rie..¿ como se llama?
ねぇ10個ハンバーガー食べてた君の同僚の名前なんていうんだっけ?
出そうなんだけど。。。り・・りょ・・・なんて名前?
B:Ah. Se llama Ryo. Me da verguenza.
あぁりょうだよ。恥ずかしいね・・・
(実話)
「忘れた」の表現その③ Se me ha ido de la cabeza.
文字通り「頭が出てしまった」という意味です。
さっきまで覚えていたのに、急に忘れてしまった時に使われる表現です。
ど忘れした時に使います。
完了形を使う場合と過去形Fueを使う場合があります。
中南米の国でも使われることがあるそうですが、スペインでは頻繁に使われます。
(llamada)
A Oye mañana tenemos que…pues…
Se me ha ido de la cabeza. Quería decir yo.
明日は、やらなきゃいけ・・・・なんだっけ?何を言いたかったんだっけ
B Cunado lo recuerdas, llamame otra vez.
思い出したらまた電話してちょうだい
「忘れた」の表現その④ Me he quedado en blanco
頭が真っ白になってしまい、忘れてしまったという意味です。
日本語でも、頭が真っ白になっちゃった。と使いますよね。
疲れていたり、緊張していたりするときに、言おうとしていたことが全部飛んでしまい、頭が真っ白になり、忘れてしまったという意味です。
A
Pues… Hoy tenemos que hacer proyecto de …..
(Me he quedado en blanco…)
今日は私たちはプロジェクトを・・・
(何だっけ・・・)
B Vamos Jefe!
がんばって!
A Pues… a ver… ¿tomamos un café un momento?
えっと・・・コーヒーでも飲まないか?
上司にがんばれって日本ではあんまり言わないですが、スペインでは上司・部下の上下関係ってあるけど、日本ほどではないんですよね
「忘れた」の表現その⑤Me di cuenta de que había olvidado.
olvidarと気づくを表す me di cuentaを一緒に使うことで、「忘れた」を表現します。
忘れていたことを今気づいた。という意味になり、つまり今思い出したが、忘れていたというニュアンスになります。
まとめ
いかがですか?
Olvidarの他にも色々な表現の「忘れた」があります。
日本語のように考えてしまうとolvidéと言ってしまいそうですが、それらは間違いですので、上記のフレーズを使って、忘れたを表現してみてください!
その他にも色々なフレーズを他の記事でも紹介していますので、是非みていってください。
それではまたHasta luego!