スペイン語を勉強し始めたばかりの方にとって、まず覚えたいのが「こんにちは」などの基本的な挨拶ですよね。
挨拶はコミュニケーションの第一歩であり、スペイン語圏の人々との関係構築に欠かせない要素です。
この記事では、スペイン語での「こんにちは」の言い方から、時間帯による挨拶の違い、そして実際の会話例まで、初心者にもわかりやすく解説していきます。
スペイン在住10年の経験をもとに、現地で実際に使われている表現をお伝えしますので、ぜひ最後までお読みください。
スペイン語の基本挨拶「こんにちは」をマスターしよう

スペイン語を学ぶ上で最初に覚えるべき表現が「こんにちは」です。
日本語では時間帯に関わらず「こんにちは」と言いますが、スペイン語では時間帯によって挨拶が変わるんですよ。
まずは基本的な「こんにちは」の表現から見ていきましょう。
スペイン語で「こんにちは」と言う方法
スペイン語で一般的に「こんにちは」と言う場合、以下の表現を使います。
- Hola(オラ)- こんにちは、やあ
- Buenos días(ブエノス・ディアス)- おはようございます(午前中)
- Buenas tardes(ブエナス・タルデス)- こんにちは(正午〜夕方)
- Buenas noches(ブエナス・ノーチェス)- こんばんは(夜)
最も基本的な挨拶は「Hola」です。
これは時間帯に関係なく使える万能な挨拶表現になります。
カジュアルな場面でも、フォーマルな場面でも使えるので、まず最初に覚えておくと便利ですね。
時間帯に応じたスペイン語挨拶の違い
スペイン語の挨拶は時間帯によって使い分けるのが一般的です。
日本語の「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」に相当する表現があります。
それぞれの使い分けを詳しく見ていきましょう。
Buenos días(ブエノス・ディアス)
使用時間帯:朝〜正午頃まで
発音のポイント:「ディ」にアクセントがあり、「ディーアス」と伸ばします
Buenas tardes(ブエナス・タルデス)
使用時間帯:正午頃〜日没まで
発音のポイント:「タル」にアクセントがあり、「r」は軽く巻き舌で発音します
Buenas noches(ブエナス・ノーチェス)
使用時間帯:日没後〜夜
発音のポイント:「ノー」にアクセントがあり、「ch」は日本語の「チ」に近い音です
これらの時間帯による挨拶は、スペイン語圏の文化に深く根付いています。
正確な時間の区切りはありませんが、おおよその目安として覚えておくといいでしょう。
特に「Buenas tardes」は日本語の「こんにちは」に最も近い表現ですが、使用される時間帯が少し異なる点に注意してくださいね。
スペイン語の挨拶を使った日常会話例

挨拶の基本を覚えたら、実際の会話の中でどう使うのか見ていきましょう。
スペイン語の挨拶は単に言葉を交わすだけでなく、相手との関係性を築く重要な役割を果たします。
ここでは、実際の会話例を通して、挨拶の使い方を学んでいきましょう。
スペイン語での自己紹介
挨拶の後によく続くのが自己紹介です。
基本的な自己紹介のフレーズを覚えておくと、初対面の場面で役立ちますよ。
- Me llamo…(メ・ジャモ…)- 私の名前は…です
- Soy…(ソイ…)- 私は…です
- Mucho gusto(ムーチョ・グスト)- はじめまして
- Encantado/a(エンカンタード/エンカンターダ)- お会いできて嬉しいです
それでは、実際の会話例を見てみましょう。
A: ¡Buenos días! Me llamo Carlos. ¿Y tú?
(おはようございます!私はカルロスです。あなたは?)
B: Buenos días, Carlos. Me llamo Yuki. Mucho gusto.
(おはようございます、カルロス。私はユキです。はじめまして。)
A: Encantado, Yuki. ¿De dónde eres?
(はじめまして、ユキ。どこから来たの?)
B: Soy de Japón.
(日本から来ました。)
A: ¡Buenas tardes! ¿Cómo estás?
(こんにちは!お元気ですか?)
B: Buenas tardes. Estoy bien, gracias. ¿Y tú?
(こんにちは。元気です、ありがとう。あなたは?)
A: Muy bien, gracias.
(とても元気です、ありがとう。)
簡単な日常会話フレーズ集
挨拶に続いて使える簡単な日常会話フレーズをいくつか紹介します。
これらを組み合わせることで、基本的な会話のやり取りができるようになりますよ。
- ¿Cómo estás?(コモ・エスタス)- 元気ですか?(カジュアル)
- ¿Cómo está usted?(コモ・エスタ・ウステ)- お元気ですか?(フォーマル)
- Estoy bien, gracias(エストイ・ビエン・グラシアス)- 元気です、ありがとう
- ¿Qué tal?(ケ・タル)- 調子はどう?(カジュアル)
- Hasta luego(アスタ・ルエゴ)- またね
- Adiós(アディオス)- さようなら
これらのフレーズを使った実際の会話例を見てみましょう。
A: ¡Hola! ¿Qué tal?
(やあ!調子はどう?)
B: ¡Hola! Todo bien, ¿y tú?
(やあ!すべて順調だよ、君は?)
A: Muy bien, gracias. ¿Qué haces hoy?
(とても元気だよ、ありがとう。今日は何をするの?)
B: Voy al cine con unos amigos. ¿Quieres venir?
(友達と映画に行くんだ。一緒に来る?)
Cliente: Buenos días.
(おはようございます。)
Dependiente: Buenos días, ¿en qué puedo ayudarle?
(おはようございます、何かお手伝いできることはありますか?)
Cliente: Estoy buscando un restaurante cerca de aquí.
(この近くのレストランを探しています。)
Dependiente: Hay uno muy bueno a dos calles de aquí.
(ここから2ブロック先にとても良いレストランがありますよ。)
スペイン語の文化的背景と挨拶のマナー

スペイン語の挨拶を理解するためには、その背景にある文化やマナーについても知っておくことが大切です。
スペイン語圏は広大で、国や地域によって微妙な違いがあります。
ここでは、スペイン語圏の文化的背景と挨拶に関するマナーについて解説します。
スペインとラテンアメリカの文化的違い
スペイン語は20カ国以上で公用語として使われていますが、地域によって表現や習慣に違いがあります。
特にスペインとラテンアメリカ諸国では、いくつかの文化的な違いがあるんですよ。
- スペイン:挨拶の際に頬にキスをする習慣(男性同士は握手)
- メキシコ:「¿Qué onda?」(ケ・オンダ)という独特の挨拶表現
- アルゼンチン:「Che」(チェ)という呼びかけ語が頻繁に使われる
- コロンビア:「¿Qué más?」(ケ・マス)という挨拶表現
基本的な挨拶「Hola」はどの地域でも通用しますが、地域特有の表現を知っておくと、現地の人々とより親密なコミュニケーションが取れるようになりますよ。
スペイン語圏での挨拶のエチケット
スペイン語圏では、挨拶に関するいくつかのエチケットがあります。
これらを知っておくと、現地の人々との交流がよりスムーズになるでしょう。
- 身体的接触:スペイン語圏では挨拶の際に頬にキスをしたり、ハグをしたりすることが一般的
- アイコンタクト:会話中はしっかりと相手の目を見ることが重要
- 挨拶の省略禁止:会話を始める前に必ず挨拶をすること
- 別れの挨拶:「Adiós」だけでなく「Hasta luego」「Hasta mañana」など状況に応じた表現を使う
特に身体的接触については、日本人にとっては慣れないかもしれませんが、スペイン語圏では非常に一般的です。
女性同士、または男性と女性の間では、初対面でも軽く頬にキスをすることがあります。
ただし、これは国や地域によって異なるので、現地の習慣に合わせるのがベストですね。
– 初対面の場合:「Mucho gusto」(はじめまして)と言いながら握手またはキス
– 友人に会った場合:「¡Hola! ¿Qué tal?」と言いながらキスまたはハグ
– フォーマルな場面:「Buenos días/tardes/noches」と言いながら握手
– 別れる時:状況に応じて「Adiós」「Hasta luego」「Nos vemos」など
スペイン語の挨拶を上手に使うコツ

スペイン語の挨拶を単に覚えるだけでなく、自然に使いこなせるようになるためのコツをご紹介します。
発音やアクセント、実際の会話での使い方など、実践的なポイントを押さえていきましょう。
発音ガイドとアクセントの注意点
スペイン語の発音は基本的に規則的で、一度ルールを覚えれば比較的簡単です。
挨拶表現の正確な発音を身につけるためのポイントを解説します。
- Hola(オラ):「h」は発音しない、「o」は日本語の「オ」に近い
- Buenos días(ブエノス・ディーアス):「d」は日本語の「ド」より柔らかい音
- Buenas tardes(ブエナス・タルデス):「r」は軽く巻き舌
- Buenas noches(ブエナス・ノーチェス):「ch」は日本語の「チ」に近い
スペイン語のアクセントは基本的に以下のルールに従います。
1. アクセント記号(´)がある場合は、その母音にアクセントが置かれる
2. アクセント記号がない場合:
- 子音または母音「a」「e」「o」で終わる単語は、最後から2番目の音節にアクセント
- 子音「n」「s」または母音「i」「u」で終わる単語は、最後の音節にアクセント
例えば、「Hola」は母音「a」で終わるので、最後から2番目の音節「Ho」にアクセントがあります。
「Buenos días」の「días」には「í」にアクセント記号があるので、その母音にアクセントを置きます。
実践!スペイン語の挨拶を使ったロールプレイ
実際の会話の中で挨拶表現を使ってみることで、より自然な使い方が身につきます。
以下のロールプレイシナリオを参考に、友達と練習してみるといいでしょう。
A: ¡Hola! Buenos días. ¿Puedo sentarme aquí?
(こんにちは!おはようございます。ここに座ってもいいですか?)
B: Buenos días. Sí, claro. Adelante.
(おはようございます。はい、もちろんです。どうぞ。)
A: Gracias. Me llamo Ana. ¿Y tú?
(ありがとう。私はアナです。あなたは?)
B: Encantado, Ana. Yo soy Takeshi.
(はじめまして、アナ。私はタケシです。)
Recepcionista: Buenas tardes, bienvenido al Hotel Madrid. ¿En qué puedo ayudarle?
(こんにちは、マドリードホテルへようこそ。何かお手伝いできることはありますか?)
Cliente: Buenas tardes. Tengo una reserva a nombre de Tanaka.
(こんにちは。田中の名前で予約をしています。)
Recepcionista: Un momento, por favor… Sí, aquí está su reserva, señor Tanaka.
(少々お待ちください…はい、田中様のご予約がございます。)
スペイン語の挨拶を自然に使いこなすためには、正しい発音とアクセントを身につけることが大切です。
また、実際の会話の中で使ってみることで、より自然な表現が身につきます。
恥ずかしがらずに積極的に使ってみましょう!
スペイン語学習リソースとおすすめアプリ

スペイン語の挨拶や基本表現を学んだら、さらに学習を深めるためのリソースやツールを活用しましょう。
ここでは、スペイン語学習に役立つオンライン教材やアプリを紹介します。
オンラインで学べるスペイン語教材
インターネット上には無料や有料の様々なスペイン語学習リソースがあります。
レベルや目的に合わせて選ぶことができますよ。
- SpanishDict:スペイン語の辞書、文法解説、例文が充実
- Notes in Spanish:スペイン人とイギリス人のカップルによるポッドキャスト
- Cervantes Institute:スペイン政府公認のスペイン語教育機関のオンラインコース
- YouTube:「Butterfly Spanish」「Why Not Spanish」などのチャンネル
- Netflix:スペイン語の映画やドラマ(字幕付き)
これらのオンライン教材は、スペイン語の挨拶から始めて、徐々に会話力を高めていくのに役立ちます。
特に初心者の方は、発音に重点を置いたリソースを選ぶと良いでしょう。
スペイン語の発音は比較的規則的ですが、「r」の巻き舌など、日本人にとって難しい音もあります。
便利なスペイン語学習アプリ
スマートフォンやタブレットで手軽に学べるスペイン語学習アプリも多数あります。
隙間時間を活用して、効率的に学習を進めましょう。
- Duolingo:ゲーム感覚で楽しく基礎から学べる無料アプリ
- Memrise:ネイティブスピーカーの動画で実践的な表現を学べる
- Babbel:会話中心の実用的なレッスンが特徴
- Tandem:世界中の言語交換パートナーを見つけられるアプリ
- HelloTalk:ネイティブスピーカーとチャットで交流できる
これらのアプリは、スペイン語の挨拶や基本表現を学ぶのに最適です。
特に「Duolingo」や「Memrise」は、ゲーミフィケーションを取り入れているので、楽しみながら継続して学習できるのが魅力です。
– 初心者向け:Duolingo、Memrise(基礎から段階的に学べる)
– 会話力向上:Babbel、Tandem(実践的な会話表現を学べる)
– 発音強化:Memrise、Babbel(ネイティブの発音を聞ける)
– 文法学習:SpanishDict、Babbel(文法解説が充実)
スペイン語学習のモチベーションを保つコツ
スペイン語学習を続けるためには、モチベーションを維持することが重要です。
挨拶や基本表現を覚えた後も、継続して学習を進めるためのコツをご紹介します。
- 目標設定:「3ヶ月後に簡単な会話ができるようになる」など具体的な目標を立てる
- スペイン語の音楽:好きなスペイン語の曲を聴いて歌詞を理解する
- スペイン語圏の映画やドラマ:字幕付きで視聴し、表現を学ぶ
- 言語交換:スペイン語を学びたい日本人と日本語を学びたいスペイン語話者の交流
- 旅行計画:スペイン語圏への旅行を計画し、実際に使う機会を作る
特に、実際にスペイン語を使う機会を作ることは、学習のモチベーションを高める効果的な方法です。
オンライン言語交換や、地域のスペイン語サークルなどを活用して、学んだ挨拶や表現を実践してみましょう。
– スペイン語の日記:毎日3行でもスペイン語で日記を書く習慣をつける
– スペイン料理教室:スペイン料理を学びながらスペイン語に触れる
– SNSをスペイン語に:スマートフォンやSNSの言語設定をスペイン語に変更
– スペイン語話者のYouTuber:興味のある分野のスペイン語YouTubeチャンネルを登録
まとめ

この記事では、スペイン語での「こんにちは」を中心に、基本的な挨拶表現と日常会話のコツをご紹介しました。
スペイン語の挨拶は時間帯によって使い分けることが一般的で、「Hola」(オラ)は時間を問わず使える万能な表現です。
また、時間帯に応じて「Buenos días」「Buenas tardes」「Buenas noches」を使い分けることで、より自然なコミュニケーションが取れるようになります。
スペイン語圏の文化では、挨拶は単なる形式ではなく、人間関係を築く重要な要素です。
頬へのキスやハグなどの身体的接触を伴う挨拶も一般的であり、これらの文化的背景を理解することで、より深いコミュニケーションが可能になります。
スペイン語の学習を続けるためには、オンライン教材やアプリを活用し、実際に使う機会を作ることが大切です。
「Duolingo」や「Memrise」などのアプリで基礎を学び、言語交換サイトやコミュニティで実践することで、着実にスキルアップしていきましょう。
スペイン語の挨拶をマスターすることは、スペイン語学習の第一歩であり、スペイン語圏の人々との交流の扉を開く鍵となります。
この記事で紹介した表現やコツを活用して、ぜひスペイン語での会話を楽しんでください。
¡Buena suerte!(幸運を祈ります!)